警備業界向けの クラウド型警備管制SaaS として、業界内で KOMAINU(コマイヌ)KUMOCAN(くもかん) の2製品が主力プレイヤーとして認識されています。両社とも警備業特化・クラウド型・スマホ運用の共通点を持ちつつ、運営会社・機能訴求・料金体系・導入実績で明確な違いがあります。

本記事では、両社の公式サイト(komainu.cloud / lp.kumocan.com)およびPR TIMES等の公式発表資料をもとに、機能・料金・導入実績・訴求ポイントを中立比較します(2026年7月時点・公式情報より)。ランキング付けや優劣評価は行わず、業界視点で両社の位置づけを整理します。

※ 本記事は両社の公式サイト・プレスリリース記載内容に基づきます。機能・料金・条件は変動するため、最新は必ず各公式サイトでご確認ください。特にKOMAINUの公式ドメインは komainu.cloud です(komainu.jp は事業実体のない別ドメイン(デフォルトサーバのプレースホルダーページ)のため、公式情報の参照先として使用しないでください)。

警備管制SaaSの業界内の位置づけ

警備業界の管制業務は、警備業法第45条に定める警備員名簿・教育記録の管理、業務区分ごとの配置管理、上下番(じょうばん・かばん)報告の受領・確認など、多岐にわたる法定業務・実務業務を含みます(警備業の管制業務)。従来は電話・無線・点呼台帳・Excelでの運用が中心でしたが、近年は 警備業特化のクラウドSaaS が業界内で急速に普及しています。

業界内で主力の警備管制SaaSは以下の5製品で、うち KOMAINU と KUMOCAN が「管制業務のクラウド化」を明確に打ち出す2製品 です。

製品運営会社カテゴリ
KOMAINU(コマイヌ)DJUGGERNAUT, INC.(ジャガーノート)警備業特化・管制クラウド
KUMOCAN(くもかん)straya Inc.(株式会社ストラヤ)警備業特化・業務一元
警備フォースアトミックソフトウェア株式会社警備業特化・経営層管理
プロキャス警備株式会社PROCAN警備業特化・労務一元
AirSHIFT株式会社リクルート多業種・汎用シフト

5社の総合比較は警備業の業務管理システム5社比較 で整理しています。本記事ではKOMAINUとKUMOCANの2社に絞って深掘りします。

運営会社・企業背景の違い

KOMAINU:DJUGGERNAUT, INC.(ジャガーノート)

  • 公式サイトkomainu.cloud
  • 運営会社:DJUGGERNAUT, INC.(ジャガーノート)
  • 業界での認知:警備業向けクラウド管制システムのパイオニアの1社として業界内で認識される
  • 注意点:類似ドメイン「komainu.jp」は事業実体のない別ドメイン(レンタルサーバのデフォルトプレースホルダーページ)で、KOMAINU公式ではありません。公式情報の参照先は必ず komainu.cloud を使用してください

KUMOCAN:straya Inc.(株式会社ストラヤ)

  • 公式サイト(LP)lp.kumocan.com
  • 運営会社:straya Inc.(株式会社ストラヤ)
  • 業界での認知:警備業向けクラウド管制SaaSの新興プレイヤーとして急成長中
  • 注意点:過去に「株式会社チームスピリット系」と誤解される情報が業界内に散見されましたが、公式サイトのフッター表記(©straya Inc.)とおり straya Inc. が正しい運営元です

機能・訴求ポイントの比較

KOMAINU の主な訴求ポイント(公式情報)

  • ワンクリック上下番:スマホから「ワンクリック」で上番・下番を報告
  • 操作シンプル性:警備員が高齢・IT非慣れでも直感的に使える設計
  • 管制業務の一元化:隊員配置・リアルタイム状況監視・管制表作成
  • AI自動配置機能:2025年3月に公表、隊員1人月250円〜(基本利用料金別・最小20ライセンス)
  • 多数の導入事例:効果数値付きの導入事例を公表

KUMOCAN の主な訴求ポイント(公式情報)

  • オールインワン業務一元:管制・配置・上下番・電子警備報告書までを1つのSaaSで
  • ホワイトボードに近い直感的な配置画面:管制員の操作イメージに即した UI
  • 電子警備報告書:警備業法対応の報告書電子化
  • 離職予測AI:株式会社strayaが2026年1月にPR TIMESで実証結果を公表(警備員の離職率レポート
  • 半年で50社以上の導入実績:新興プレイヤーながらの急成長

機能カバレッジの対比

機能領域KOMAINUKUMOCAN
上下番報告(スマホ)◎ ワンクリック特化○ 標準機能
隊員配置管理○ 管制表作成◎ 直感的配置画面
リアルタイム状況監視
電子警備報告書◎ 主要機能として訴求
AI活用◎ AI自動配置(有償オプション)◎ 離職予測AI(実証段階)
経営分析・KPI管理
スマホ運用中心

料金体系の比較

両社とも本体プラン(基本利用料金)の具体的な料金は公式サイト上で非公開です(2026年7月時点)。以下は公表されている料金情報のみを整理したものです。

料金項目KOMAINUKUMOCAN
本体プラン初期費用公式非公開公式非公開
本体プラン月額公式非公開公式非公開
AI自動配置機能隊員1人月250円〜(最小20ライセンス)PR TIMES 2025-03公式非公開
無料デモ・資料請求ありあり

KOMAINUのAI自動配置機能のみ具体的料金が公表されている状況で、KUMOCANは全機能とも公式に料金公開なし。総額の見積もりは両社とも公式の資料請求・問い合わせでの取得が必要です。

導入実績の比較

KOMAINU の公表実績

DJUGGERNAUT, INC.が2025年3月にPR TIMESで公表した実績:

  • 導入社数:直近1年半で 90社以上(プレス見出しは100社表記)
  • 利用継続率99%以上(2024年10月末時点)
  • 業務削減効果:手配業務 60%削減(隊員100人規模で月118.8時間、200人規模で月198時間の試算)

KUMOCAN の公表実績

  • 導入社数:公式LPでの明示的な社数公表は限定的(半年で50社以上との訴求あり)
  • 離職予測AI 実証結果:2026年1月にstraya株式会社がPR TIMESで公表(警備員の離職率レポート で解説)
  • 面談対象者のうち14%を「離職予備軍」として検知、退職者の52%が入社6ヶ月以内、22%が0-1ヶ月という早期離職構造を数値で示した実証データ

セキュリティ・第三者認証

両社とも警備業特化SaaSとして機密情報を扱うため、セキュリティ対策は導入判断の重要ポイントです。公式サイト上で明示されている項目:

セキュリティ項目KOMAINUKUMOCAN
ISO/IEC 27001(ISMS)取得公式に明示なし公式に明示なし
データセンター公式サイト上で確認可能公式サイト上で確認可能
通信暗号化
アクセス制御

第三者認証は警備業界で導入時のポイントになるため、詳細は両社の公式資料請求・問い合わせで最新状況を必ず確認してください。

想定利用者の違い

KOMAINU が向いている可能性のあるケース

  • 管制業務のクラウド化を最優先:電話・無線・Excel運用からの脱却が明確な目的
  • 警備員の操作学習コストを最小化したい:高齢化した現場でも運用可能な設計を評価
  • AI自動配置での省力化を志向:AI自動配置機能を有償オプションとして導入検討
  • 導入実績・継続率を重視:90社以上・継続率99%の公表実績を信頼指標とする

KUMOCAN が向いている可能性のあるケース

  • オールインワンで業務全般を一元化:管制+配置+上下番+電子警備報告書を1つのSaaSで
  • 離職予測AI等の独自機能を志向:離職率対策を経営課題として取り組む警備会社
  • 新興SaaSの成長性を評価:straya Inc.の急成長ペースに投資的視点で乗る
  • UI/UX の直感性を重視:ホワイトボード的な配置画面の操作性を評価

発注者・経営層視点での判断軸

警備管制SaaS導入時の判断軸は以下が典型的です:

  1. 現状の業務課題の絞り込み:上下番・配置・報告書のどこが最も工数を圧迫しているか
  2. 警備員の年齢構成・IT習熟度:現場の運用可能性を見極める
  3. 導入時の教育コスト:新任教育・現任教育との組み合わせ
  4. 見積もり比較:両社および他3社(警備フォース・プロキャス警備・AirSHIFT)で複数社見積もり
  5. 中長期のスケーラビリティ:業務拡大時の追加コスト構造

「安いほど良い」は限定的で、業務適合性・継続率・サポート体制を総合的に評価するのが実務的です。


編集部の見立て

警備管制SaaS市場は、KOMAINU と KUMOCAN の2社が牽引する形で急速に拡大しています。KOMAINUは「管制業務クラウド化のパイオニア+ワンクリック上下番+AI自動配置」 で操作シンプル性と実績で存在感を発揮しており、KUMOCANは「オールインワン業務一元+離職予測AI」 という新興プレイヤーの機動力で追随しています。

両社とも本体プランの料金非公開・警備業特化・スマホ運用中心という共通点があり、比較検討時は 機能訴求の違い(操作シンプル vs オールインワン)AI機能の方向性(自動配置 vs 離職予測) が主要な差別化ポイントです。導入判断は、自社の業務課題の絞り込みと、両社の無料デモでの実物確認が最優先です。

警備ラボとしては、業界のDX推進の中核である警備管制SaaSの動向を継続的に整理し、公式情報ベースで両社の変化を業界視点で発信していきます。個別のSaaS選定は必ず両社の公式資料請求・見積もり比較を通じて実施してください。

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